2024年11月29日に、Hardfloorが新アルバム「Still Lost In The Silver Box」をリリースしました。
2017年にリリースした前アルバム「The Business Of Basslines」以降のHardfloorの動きとしては、様々なミュージシャンとのコラボ盤「Versus Series」で新作を数曲リリースした他は、「Data Mining」シリーズと銘打って過去作を再リリースするに留まっていました。
そんな中、2024年11月に唐突に新アルバム「Still Lost In The Silver Box」リリースのニュースが舞い込んできました。7年振りのそのアルバムタイトルの元ネタは、言わずもがな彼らの1stアルバム「TB Resuscitation」(1993年)に収録されていた「Lost In The Silver Box」。この文字列を見て胸を躍らせるなというのはどだい無理なお話しです。すぐに聴きました。
内容的には、1stアルバムの頃の荒々しさを再現してはいないものの、熟練かつ骨太なアシッドサウンドが披露されており、身も心も踊れる作品でした。
そして個人的には、永久欠番だと思っていたAcperienceシリーズの6番目「Acperience 6」が収録されていたことに一番驚かされました。
Acperienceシリーズとは、Hardfloorが活動初期に手掛けた連作で、以下がリリースされていました。
- Acperience 1(「Hardtrance Acperience EP」(1992年)収録)
- Acperience 2(同上)
- Acperience 3(同上)
- Acperience 4(同上)
- Acperience 5(「Into The Nature – The Remixes」(1994年)等に収録)
それから時を経て、2017年に劇場アニメ「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1」への提供曲として「Acperience 7」がリリースされました。
シリーズ特有のハイハットのリズムと波打つアシッドサウンドとの再会を喜んだのと同時に、「『7』ということは、私が知らないだけで、既に6番目の「Acperience 6」がリリースされていたのか?」と、猛烈に探しまくりました。結局見つからず、「エウレカセブンへの提供曲だから、6ではなく『7』なんだろうなあ」とぼんやりと結論づけました。
そのうち、いつの間にか自分の中で勝手に「6は永久欠番」という認識がなぜだか生まれてしまっていたので、6番目がリリースされたことに大変驚いた次第です。
いま思えば予兆はありました。2024年7月頃に「Acperience 1」のレコード盤を復刻リリースしているのです。ここから「Acperienceシリーズに動きがあるのでは?」と読み取ることも可能だったかも知れません。
「Acperience 6」リリースを予知できた方、あなたを尊敬します。
さて、肝心の曲についてですが、不穏な雰囲気で始まり、不穏なまま盛り上がりに突入して走り抜けるといった感じのかなりの良作!シリーズ好きとしても満足な曲でした。
こうして遂に1~7番目まで揃ったAcperienceシリーズ。8番目のリリースはいつになるのでしょうか?
願わくば、いつまでもいつまでもシリーズが続いていくことを心から祈ります。