2015年7月3日に自作曲「Ramble Boolean」ができあがりました。曲展開がやや多めなアシッド・ハウスです。
以前にこのブログでネットリと述べさせていただきましたが、私はあのアシッドの帝王 Hardfloor がとても好きです。私の中では Hardfloor はもはや神です。八百万の神々のうちの一柱なのです。もし「Hardfloor の曲を5時間聴かせたありがたいお水を飲めば、病気はたちどころに治り、足の長さは伸び、顔の形も変わり、年収も上がり、年も若返ってモテモテですよ。今ならそのお水を特別に1リットル50万円でいかが?」と言われたら、一瞬、ローンの計算をしてしまいそうになるくらいに尊崇しています。いや、あくまでも「一瞬」ですよ。どちらかと言えば「一瞬」ですからね。もちろんすぐにそんな詐欺師は追い返しますよ。その後に自分が持っている Hardfloor の音源で、そのありがたいお水を自作しますよ。
そんな私がアシッドものを作ろうものなら、Hardfloor の影響が出てしまうことは火を見るより明らかです。下手すれば単にパクリ曲に仕上がってしまう恐れも大いにあります。そのため、これまで意識的にアシッドものを作ることを避けていました。
しかしそれでは、いつまで経っても大好きなアシッドものを作ることができません。そこでこの度、以下の2つのお題目を掲げて、アシッドものへの挑戦を解禁することとしました。
- もう Hardfloor 好きっぷりが露呈してしまうのは仕方ない。開き直れ。
- しかし単にパクるのは当然まかりならん。きちんと独自色を出すことを目指せ。
本作「Ramble Boolean」を作り終えた私は、何とかこのお題目は守れたのではないか、と勝手ながら思っている次第です。
続いて今作のタイトルにある「Boolean(ブーリアン)」という単語について、補足説明をさせていただきます。
これはプログラミング用語で、正確には「Boolean datatype(ブーリアン型)」というものです。
プログラムにおいて、取り扱われる値には色々な種類があります。例えば「123」は整数、「あいう」は文字列といった具合に。この種類のことをプログラミング用語で「型」と言います。そして「ブーリアン型」は真偽値(真理値)を表します。つまり、「真(true)」か「偽(false)」というやつです。
この真偽値は「ある条件に該当するかどうか」とか、「ある処理が実行済みかどうか」などを表すために多用されます。ちなみにネット界隈でよく言われる「フラグが立った」という表現も、元々はこの真偽値の様子を表すものです。ロールプレイングゲームのプログラム内で条件「最後のダンジョンに入るための伝説の石板を入手済みである」が「真」ならばダンジョンに進める処理が実行される、といった感じです。
すなわち今作「Ramble Boolean」をむりやり翻訳するならば「荒ぶる真偽値」となります。そんな経緯でタイトルを付けたので、イメージ画像もプログラム記述にしました。
bool isSetFlag = true;
if (isSetFlag) {
isSetFlag = false;
}
上記は「C#」というプログラミング言語による記述ですが、これを日本語的に翻訳すると、以下のようになります。
- 変数「isSetFlag」に「真」を代入。(変数とは、値を入れる容器みたいなものです)
- 「isSetFlag」の値が「真」ならば、次の行の処理を実行。
- 「isSetFlag」に「偽」を代入。
つまり、プログラム的には全く意味が無いことをやっているわけです。ガッカリですね。
更にちなむと、今回の曲のイメージ画像では雰囲気を出すために、いかにもコンピュータなカクカクの文字になっていますが、実際にプログラミングする時は、ちゃんと読みやすい普通の書体を使っています。
下の画像が、私がプログラミングする環境での実際の見栄えです。何とも普通なものですから、この画像そのままだと伝わりにくいかなと思い、カクカク文字にしました。
今の私は、昔の古生物学者が肉食恐竜の絵を描く時に、実際にはその皮膚の色なんて分かってなかったのに、イメージ先行でいかにも強そうな茶色にした気持ちが何となく分かります。